管理人の愛車売却体験談【第4弾】
前回は査定0円の車に手を加えて個人売買で売却した話をしました。今回はそのときに乗り換えた中古外車を売却したときの話になります。
このときはじめて一括査定を利用することになるのですが、想像以上の結果に嬉しい悲鳴をあげたのを覚えています。
この頃は一括査定の創世記で、まだ一括査定が1~2社しかなかった頃の話です。
世界一美しいクーペ
査定0円の車をタダで譲り受け、カスタムして楽しんでいたある日…
昔からお世話になっていたディーラーで働いている知り合いから、「珍しい車が入ったけど買わないか?」という話が舞い込んできました。
正直それまで外車にはあまり興味がなかったのですが、せっかくなので見るだけ見てみることにしました。
一目見た瞬間、僕はハートを鷲掴みにされました。
これが一目ぼれというやつか…。
さすがにその知り合いとは付き合いが長いだけあって、僕の趣味をよく理解してくれています。
無骨で男らしい雰囲気の中に、流線的で美しいボディラインが印象的な車でした。
こんなにカッコいい車があったのか…そのとき僕ははじめて知りました。
その車は、”世界一美しいクーペ”と呼ばれていて、まさにその表現がふさわしい一台でした。
はじめて外車を購入
車の値段は50万円。ディーラーで下取りした金額だそうです。
車検が切れてしまっていたため、車検だけ通してもらってすぐに購入しました。
はじめての外車、はじめての左ハンドル、しかもマニュアル(MT)でした。
最初は慣れるまでちょっと緊張しましたが、慣れてしまうと左ハンドルに乗っていることも、さらにマニュアルであることも忘れてしまうほど、この車は僕の体に馴染んでくれました。
この車は、純正のアルミホイールが渋かったので交換する必要はなかったですし、ノーマルのマフラーでもエンジン音が素晴らしかったので交換の必要を感じませんでした。
ということで、はじめてノーマルのままの状態で乗ることになりました。
ノーマルなのに目立つ車
何も手を加えていないノーマルの車なのに、どこに行っても注目を集める車でした。声をかけられることも多かったです。
発売からはそれなりの時が経っていましたので、珍しい部類に入っていたのだと思います。
この車はかなりのお気に入りとなり、僕はヒマさえあれば洗車したり、磨いたりしていました。
洗車はいつも洗車機で泡だけ出して、手洗いしていました。仕上げに洗車機の撥水コーティングをかけて出来上がりです。
たまにポリマーを手掛けしてましたので、いつもツルツルのピッカピカでした。
とっても大切にしてきた愛車ですが、お別れのときがやってきました。
はじめての一括査定
いろいろと理由はあるのですが、転職・引越しなどでこの車を維持することが難しくなり、手放すことになりました。
いざ売るぞ!となったとき、以前ネットで一括査定というものを見かけたのを思い出しました。
調べてみると、パソコンでメーカーや車種・走行距離などを入力すれば、その車を買いたいという業者が査定をしてくれるというシステムとのこと。
しかも無料で利用できるということでしたので、さっそく申し込んでみることにしました。
申し込み後、すぐに5社くらいから連絡がきて、査定をしてもらうことになりました。
最初の業者は、僕よりも若い査定士さんで、サラっと車を見ると「いくらくらいで売りたいですか?」と聞いてきました。
僕は前もってネットで中古車の相場を調べていましたので、それを引き合いにして超ふっかけてみました。「300万円なら売ります」と。
50万円で買った車を300万円で売りたい…というのはバカげた話だと思うかもしれませんが、当時のこの車の中古車相場が200万~450万円くらいだったんです。
言うだけはタダですからね、そこから逆算して300万円と提示してみたんです。
すると間髪いれずに「280万円でどうですか?」と返してきました。
想像以上に好感触
あれ?もしかしてこの車、本当に高く売れるのかも…。”外車の相場はあってないようなモノ”とどこかで聞いた記憶がありますし、交渉次第では相当高く売れるのかも。
そう思った僕は「やっぱり300万円は無理ですか?」と再度押してみることにしました。
すると今度は、会社に確認してみるということでした。戻ってくると「ちょっと厳しいですね。今すぐ売ってくれるなら、250万円までなら何とか出せます」と言ってきました。
僕は「なんだ280万円にもならないのか…」といって渋い表情を浮かべつつ、
内心では「マジですか!?本当にそんなに高い金額が付くなんて!」と浮き足立っていました。だって50万円で買った車ですからね、300万円でも250万円でも想像以上の金額です。
僕は売ってしまおうかと迷いましたが、このあとにも何社か査定に来てくれることになっていたため、とりあえずそのあとで返事をすることにしました。
次にきた業者は、査定士さんが慣れた感じに隅々まで車をチェックして、最後にひとこと「他はいくらでしたか?」と聞いてきました。
金額を伝えると、少し驚いた様子で「そこで売ったほうがいいですよ。その金額はうちでは出せません、出せても170万円くらいまでです」とのこと。
詳しく話を聞いてみると、この車はボンネットや屋根などを塗装し直しているとのことで、それが影響してこのくらいの査定になるということでした。なので250万円というのは、ありえない金額なんだそうです。
その後も2社に査定してもらいましたが、見積もり額は160~170万円といった感じでした。
一括査定で高価売却
そうか、なるほど。やっぱり最初の業者が一番高いんだな。ということで、すぐに連絡してみたところ「あの金額は出せません」と言われました。
あの金額はあの時だけの限定価格で、今はもう出せないということらしい…。たしかに「今すぐ売ってくれるなら」と言っていましたが、たった数時間でもダメなのか…とショックを受けたことを覚えています。
じゃあ結局いくらなら出せるのか?と聞くと、「みなさんいくらくらいでしたか?」と聞き返してきました。
僕は「200万円に届かないくらいです」と答えると、彼は「じゃあ200万円でどうですか?」と言ってきました。
…あぁ、そういうことね。僕はやっと理解しました。今すぐ価格でもなんでもない、250万円で買う気なんてなかったんです。よく考えてみれば分かることでした。
最初から一貫して彼は”交渉”をしていたんです。
僕は高い金額をチラつかされて舞い上がっていました、交渉次第ではもっと高く売れるのでは?と…。
僕の気持ちとは裏腹に、金額はどんどん下がっていきました。これがプロの交渉術なんです。若い査定士だと甘く見たのがいけなかったのか…いずれにしても素人がプロに交渉で勝てる見込みはありません。
僕はその車を200万円で売ることにしました。
内心では「さっきは250万円って言ったのに、200万円ってどんだけボッタクるんじゃい!」という気持ちもありましたが、ほかの業者と比べても30万円も高い金額ですので、これで十分だと思いました。
50万円で買ったことを考えれば、購入金額の4倍で売れたわけですから、文句のつけようがありません。
超大成功!といっていいと思います。
まとめ
今回の教訓として言えることは、「今すぐ価格で売らなかったから安くなった」ということではなく、「交渉ではプロには勝てない」ということです。
すぐに売ると返事をしても、何かと理由をつけて、結局は安い金額になっていたと思います。
それでも、はじめて利用した一括査定で、購入金額の4倍というありえない超高価買取というものを体験することができました。
元々の購入金額が安かったといえばそれまでですが、ディーラーの下取り価格がソレだったわけです。
値段が安くなりがちな下取りと、高く売れる可能性のある一括査定を利用したことで、その間の値幅がこんなにあるということを身をもって経験しました。
これを聞いてもまだ下取りを利用するという人は、お好きにどうぞとしか言えませんが、賢明な人は一括査定の利用を検討することでしょう。
外車はとくに値幅がありますし普通はここまでの結果は得られないと思いますが、それでも一括査定を利用すれば高価買取といえる結果に出会えることと思います。